ミケランジェロ村の養蜂家

アレッツォ県カプレーゼミケランジェロ村(ミケランジェロ・ボナローティの生誕地)にあるバッカネッラ農業会社は家族で経営しています

有機栽培の主な生産物は・・・

  • はちみつ
  • 栗、乾燥栗、栗粉
  • ひよこ豆、ひよこ豆粉

① ハチミツ

その年によってミケランジェロ村で採れるバッカネッラのはちみつの種類は変わります
CASTAGNO (栗)、MILLE FIORI (百花蜜)、ACACIA(アカシア)ERICA (エリカ・ツツジ科の花)、MELATA (甘露蜜)・・・

蜜の生産性を重視する場合は、養蜂箱を常に花のある場所へ移動させ
ハチに働いてもらえば、量は確保できますが、バッカネッラは
ハチにゆっくり生活もしてもらうため、養蜂箱をほとんど移動しません。

生産性第一の養蜂家は、1年間でひとつの養蜂箱から約75kgの採蜜
バッカネッラは1つの養蜂箱からわずか25kg/ 1年だそうです

生産性を上げる・・、ハチに働かせすぎるとなにが起きるか?
ダニ、寄生虫の問題だそうです

ストレスのない労働と、よい環境づくりは健康な巣を維持
バッカネッラは、ハチは家族と考え、ハチの健康を第一に考えています

生産性を上げるためには、
ハニカム構造の巣も、化学的にすでに造られた人口巣
だったりしますが、バッカネッラでは、それを一切使わず、
働きバチが、自分たちの蝋分泌腺から出した蝋で、巣作りもしています、
もちろん、その導きは人間が手伝っています(導かないと真っ直ぐな巣にならないそう)

はちみつはどれも特徴があって、すごくおいしいです、濃くて、尚、洗練された味
あっさりとのど越しがよく、口にふわっと広がる自然の甘さ
全てBIOです

栗がやはり、一番特徴があって、この村代表の蜂蜜という味!
(ミケランジェロ村の栗・マローネはDOPです)

メラータ(甘露蜜)とは、木の樹液や植物に寄生する昆虫が出す分泌液をミツバチ
が集めたものです、この辺では、主に樫の木の樹液からとのこと
メラータの特徴は、ミネラル分が豊富で、栄養価が蜂蜜よりも高いそうです

子供たちがのどが痛いときは、メラータを飲ませるそう
自然の抗生物質ですって。

蜂蜜の透明感には、訳がありました
働き蜂が巣に入っていく際、蜜以外を運ばないように、
ゲージ(ちょっとした網)があり、、
働き蜂がそこを通るので、
(ちょっと不思議な味の)花粉などは蜜の中に混入しないことになっています
よって、100%純粋蜜です!

もちろん非加熱、栄養価がそのまま残っています

②栗、乾燥栗、栗粉

アンギアーリの奥地、カプレーゼミケランジェロ(ミケランジェロ・ボナローティの生地)
はピストレージ(pistolesi)という最上級な栗の産地

バッカネッラ農業会社、秋には、その栗を収穫し、乾燥栗、栗粉、栗のペーストなどを造っています
2015年、夏の猛暑、秋の調度良い雨の具合がばっちり重なって、2016年1月下旬のイタリアの国内栗粉コンクールでバッカネッラの栗粉がなんと3位に選ばれました

栗粉は、日本ではあまり馴染みがないかも知れません
簡単に言うと
栗を乾かして、挽いて、粉にしたもの

バッカネッラでは昔ながらの伝統製法で栗粉製造しています
セッカトイオ(seccatoio)という栗のための乾燥小屋で1ヶ月ほど栗を乾燥
セッカトイオは1階、2階があり、1階部分では、薪を焚いて煙と熱を絶やさないようにします
2階には、(渋皮つき)栗を30-40cm位の高さで敷き詰めます
薪の柔らかい温かさで、しっかりゆっくり乾燥させるのが伝統的なやりかた

その栗粉を使った料理もブログ紹介しています

栗粉のクレープ NECCIネッチの作り方

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③ひよこ豆、ひよこ豆粉

バッカネッラのフェデリコは、2015年、種銀行から2種類の在来種のひよこ豆を借り受け

生産を試みています、

ひとつは隣村・サントステファノ村のひよこ豆

もう一つは、ミケランジェロ村があるティベリーナ渓谷のひよこ豆

種の銀行返済は済んだものの、気候条件が揃わず、2017年末現在、販売するほどの生産までは至っておりませんが、2018年に希望を持っています!

ひよこ豆の食べ方

  1. 一晩、水につける(灰汁があったら一緒に入れておくと甘みが増す)
  2. ひよこ豆から指を横にした状態で2本分の水がかぶるくらいで水で水から茹でる
    トスカーナではニンニク1かけとローズマリーをいれて一緒に煮る
  3. 殆ど柔らかくなったところで塩を加える

ひよこ豆とキャベツ

アブルッツォ州のレストランで食べたキャベツとの煮込み